「あー、俺はもう駄目だ!」


「先輩あとちょっとの辛抱です、もうじき家に着きます」


「あと何分!?」


「5分もあれば着くと思います」


「くそー、渋滞さえなければとっくに着いていたのに!!」


「高速道路ずっと混んでましたもんね」


「元はと言えば、ご主人がいきなりドライブに行くとか言い出すから!!」


「でも先輩海見てめっちゃテンション上がってたじゃないですか」


「そうだけど!!もう限界なんだってば!!」


「何とか我慢して下さい、車の中で漏らしちゃダメです!」


「わかってるって!!わかってるんだけど、あー!!」


「じゃあ、俺が先輩の気を紛らわす為に面白い話をします」


「何でもいい!!頼む!」


「ある家に犬がいたんだそうです」


「それで!」


「その犬は、それはそれは真っ白な犬だったそうで」


「おう・・・」


「頭も白ければ、体も白い、足も白けりゃ、尾も白い、
ブハッwww
どうですこれ?
尻尾が白くてオモシロイってわかります先輩?あれ。せ、先輩!?」


「・・・」


「あーっ!」






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俺の夢は歌手デビューする事。


その第一歩として半年前から路上で歌っている。


オリジナル曲をはじめ、今ヒットしている曲や昔の歌謡曲など


ギター片手に色々な歌を歌っている。


とにかく多くの人に聞いてもらえるよう試行錯誤しているのだが


立ち止まって聞いてくれる人はいない。


そんな中、


はじめて俺の歌をじっくり聞いてくれるお客さんが現れた。






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デビューという事を考えればあまり意味がないかもしれないが


俺にとってははじめてできた大切なお客さんだ。


俺は心を込めて歌った。


彼らも真剣なまなざしで俺の歌を聞いてくれた。


歌の後、彼らの為に1曲プレゼントしようとリクエストを聞いてみた。


「何か聞きたい曲はあるかい?」


答えはニャーだった。


当然何を言っているのかはわからない。


しかし


いつの間にか


お客さんの数は増えていた。








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デビューへの道のりは長い。






僕の名前は「ひとし」 


みんなからは「ひとし」とか「ひーちゃん」って呼ばれてる。


最近、僕と同じ名前の芸能人がいると知った。


人間は名前を決める時、自分の好きな人と同じ名前付ける事があるらしいので


ちょっとご主人に聞いてみた。


「僕の名前はダウンタウンの松本人志から付けたの?」


するとご主人は笑いながらこう言った。


「違う違う、松本じゃなくて小沢の方だよ」


小沢の方?


小沢の方のひとし






小沢 仁志






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「何か新しい情報はあるか?」


「はい、今度の日曜日にパーティがあります」


「人数は?」


「20人くらい」


「かなりの人数だな」


「はい、娘の誕生日だそうです」


「誕生日って事は子供がメインか?」


「おそらく」


「となると、そこまでセキュリティは固くなさそうだな」


「はい」


「で、当日のオーダーはどんな感じだ?」


「ピザとオードブル、そして『お寿司』の予約をしていました」


「寿司もあるのか!」


「はい。しかも手巻きじゃなく握りの方です」


「ランクは?」


「上です」


「素晴らしいな」


「おそらく並と違い本マグロの中トロもあると思われます」


「でかした。よくここまで情報を集めてくれた」


「はっ、ありがとうございますボス」


「では、当日の作戦を教えてくれ」






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「『人目を盗んで食う』です」








今、野菜が高い。


台風や雨が続いたせいで日照時間が少なくなり生産量が急激に落ちたのだそうだ。


「キャベツひと玉500円」なんて地域もある。


500円というとサラリーマンのお昼代に匹敵するくらいの金額である。


ものすごく高い。


念のために言っておくが、世のお父さん達がお昼にキャベツをかじってるというわけでない。


日々献立を考えるお母さんたちが頭を悩ませているのである。


だから、出荷量が天候に左右されにくい「もやし」が人気なんだそうだ。


これから鍋のシーズンを迎えるが


「もやし鍋」なんてものが流行るかもしれない。






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ちなみ私は煮ても焼いてもおしくない。
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