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ミドル。


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私の友達にイケダという一見するとフィリピンマフィアのような若干日本人ばなれした顔の濃い男がいます。年齢は私と同じく32歳。中学校からの付き合いで今でも一緒に酒を飲んだり、脇腹をつんつんし合ったりするくらい仲がいい間柄なのですが、残念な事にイケダは独り身なんですね。彼女も嫁もいないんです。


見た目に問題があるわけでも、性格がひどいわけでもありません。むしろ彫りが深くてくっきり二重、フィリピンのメンズノンノとかに出てても全然おかしくない感じのイケメンで、誰にでも優しくて面倒見もいいっていう私のようなブサメンからするとふざけんじゃねーよって言いたくなるくらいモテ要素満載な奴なんですが、どうもそっち方面に積極的じゃない。


だから私はイケダに会うと必ず「早くいい人見つけなさいよ」って脇腹をつんつんしながら言ってたんです。そしたらね、最近飲んだ時に「出来た」って言うんです。「ついに彼女ができた」って私の脇腹をつんつんしながら言うんです。嬉しかったですね。もう自分の事のように喜びましてね。「今日は赤飯だな」なんつって冗談を交えながらイケダを祝ったわけです。




「まじでよかったなぁ!おい、この!」


「やめろって、脇はもういいってww」


「で、彼女の写真とかないの?」


「…へへ」


「何照れてんだよwww」


「つーかまだ撮って無いのよね」


「一枚も?」


「うん」


「ほんとは持ってるんだろ?おい!」


「ねーんだって、まじで。だから止めろww脇ww」


「なんだよぉ、もったいぶるなよ」




「お前には、直接紹介したいからさ、彼女」




いい奴でしょ。
胸のあたりにぐっときましたね。なかなか言えない言葉ですよ。でもイケダってこういうカッコイイ言葉を自然に言える奴なんです。真面目で実直、友達想いのイケメン。もしイケダに彼女ができなかったら一回くらい抱かれてやってもいいかなぁなんて思ってたくらいなんです。本当に彼女ができてよかった。まじで嬉しいよ。




「で、彼女は何歳なの?」


「21歳」





な ん … だ と …。





「す、すげー年下だな」


「あんま気になんないけどな」


「というかそんな若い子どうやって口説いたの?」




「いや、告白された」





こ の 野 郎 …。





「今日ここに呼んでるからさ」


「…」


「仕事終わったら来るって言ってたから、もうちっとで来ると思う」


「…」


「聞いている?なぁ…(つんつん)」





つんつんするなっ!!





イケダが自慢して言ってるわけじゃないって事はわかってるんです。そういう奴じゃないって事はわかっているんです。わかっているんですがしかし、イケダに悪意が無い分妙な敗北感を感じましてね。嫉妬に近いのかなぁ。なんか複雑な心境になっちゃったんです。


確かに私は、モテるんだからもっと恋に積極的になれよ的な事をイケダに言いました。既婚者として割と上から目線でアドバイスをしました。でも21歳の女性から告白されろとは一言も言っていません。言ったところで告白されるわけがないし、逆にどうやったら11歳も年下の子から告白されるのか教えてくれっていう話です。つまり、イケダの色男っぷりは私の想像をはるかに超えていたという事なのです。


で、しばらくして彼女と合流したのですが




これがまたえらい童顔な子でね。




10代って言われてもおかしくない具合だったんです。しかも色々お話をさせてもらったのですが、今時の子特有のチャラついた感じがなく、こちらが恐縮してしまうくらいすごくしっかりした子だったんです。3人で会話しても彼女のスタンスはいつもイケダの半歩後ろ、みたいな感じなんですね。場をわきまえてる、というかすげー健気。



もうね、完敗です。



何の勝負なのかよくわかりませんがとにかく、イケダはもう私だけのものではないんだという事がよくわかりました。きっと私にしているのとは別の意味で彼女をつんつんしているんだろうなぁ。そう思うとやるせない気持ちで一杯になるのでした。



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(終)


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