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私はクラスで浮いた存在だった。

教室にいても誰と話をするでもなく、いつも一人だった。

授業中、休み時間、お昼など、まわりから話かけられる事はあっても

私の方からみんなに話しかける事はなかった。

無視されていたわけではない。

いわゆる「いじられキャラ」というやつだ。

みんなには悪いなぁと思いつつ、そんな微妙な距離感が好きだった。






ある日の事、突然クラスメイトが増えた。

「エリカ」という名の女の子だった。

エリカは口数こそ多くはなかったのだが、人懐っこい性格で

すぐにみんなと打ち解けた。

私はそんな彼女にちょっとだけやきもちを焼いた。






エリカは、私の近くにいる事が多かった。

どういう理由なのかはわからないが

ただ気づくとエリカは私のそばにいた。

「できてんじゃねーの。こいつら」

トシオが一緒にいる私達を見てそう茶化した。

私は、恥ずかしくて堪らなかったが、エリカはまんざらでもなさそうだった。






ある日の事。

私は帰りのホームルームの際に寝てしまったらしく

目を覚ますと、クラスには誰もいなかった。

私は無意識的にエリカを探していた。

彼女が来て一週間が経ったあたりからだろうか、

私はエリカの相手をするようになっていた。

相手と言っても、お互い無口なので仲良く会話するというわけではない。

ただ嫌がらずに彼女と一緒にいるだけの事だった。

でも、私はそれが楽しくてしかたがなかった。






教室には誰もいない。

エリカはどこへ行ったのか

私の頭はエリカでいっぱいだった。

目を閉じるとエリカの笑顔が思い浮かんだ。

キュンと胸が締め付けられる。






はやくエリカに会いたい。

そう身を乗り出そうするが、なぜだか体が動かなかった。

背中にずっしりとした物体が覆いかぶさっているようだった。

あたたかくて、やわからかい感触

そしてとても重い。






それはエリカだった。

エリカが私の上に乗っていたのだ。

いや乗っていたというより、私をベッドにして寝ているようだった。

私は、たまらず大きい声を出した。


「キー!キーッ!」


私の声が教室に響く。

すると、その声を聞いた担任のサカモト先生がやってきた。

「あらあら、仲がいいこと」

先生は私たちの入っているケースの中に手を入れ、

眠っているエリカを持ち上げ隅っこの方にそっと置いてくれた。

そして新しいエサを入れてくれると、機嫌よく職員室へと帰っていた。






エリカは、おがくずの上が居心地悪いのか

寝ぼけながらもぞもぞしている。

いてもたってもいられなくなった私は、

大好きなひまわりの種には目もくれず

とっとこエリカの元へと、かけよった。


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●トナリグミ  ●Author→組長

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