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思惑



女は男に別れを告げた。

男は女にその理由を聞いた。

「他に好きな人ができた」と女は言った。

男は泣いた。

女は男の肩に手を添え「ごめんね」と言った。

男は膝から泣き崩れた。

男は去っていく女の背中に向かって叫んだ。

男の言葉に女は一端立ち止まったが、振り返る事なくその場を去った。

男の涙が夕日に照らされキラリと光った。

その日の夜、男は2番目の女を抱いた




+++




女は男を愛していた。

女は男の幸せを願っていた。

他に好きになった男性などいなかった。

後方から男の声が聞こえる。

「俺にはお前しかいないんだ!」

女はそれが嘘だとわかっていた。

男が自分の他に女をつくっている事もわかっていた。

だから振り返らなかった。

二股をかけられているから別れたのではない。

男を本気で愛していたからこそ自ら別れを告げたのだ。

その日の夜、女は2番目の女にメールした。


――幸せになってね


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●トナリグミ  ●Author→組長

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