うちにはお嬢様がいる。


わがままで一人では何もできないお嬢様。


私はお嬢様が小さい頃からずっと身の回りの世話をしてきた。


お腹がすいたと言われればお菓子を持っていき、


宿題がわからないと言われれば一緒に考え、


さみしいと言われれば気の済むまでそばに寄り添った。


お嬢様と私はいつも一緒だった。


しかし


最近はお嬢様と一緒に過ごす時間が少なくなっていた。


それは、お嬢様が大きくなったから。


学校に行くようになり、友達も増え、ボーイフレンドも。


それだけお嬢様が成長したという事だ。


いずれこういう日が来るとわかってはいたが、


いざ本当にそうなるとこんなにもさみしいのか・・・






「ほら!何ボーっとしてるの、もう前に進めないよ」






お嬢様の元気な声で我にかえる。


目の前にはフェンスがあった。


そうだ、今日は久ぶりにお嬢様と遊んでいたのだった。






「すみません。それにしてもだいぶ重くなりましたね、お嬢様」


「ひっぱたくよ、あんた」


「いや違います、そういう意味じゃなくて。まいったな、はは」






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